木目金(もくめがね)
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木目金(もくめがね、杢目金、杢目銅)とは
何層もの色金を鍛接(加熱圧着)し、彫りや捻りなどを加え、木目状の模様に仕上げる技法、
および木目状に仕上がった金属のことを指します。
江戸時代、刀の鍔を作っていた秋田の職人 正阿弥伝兵衛(しょうあみでんべい)が見つけた技法といわれています。
海外でもMOKUMEGANEとしてしられている日本独自の技法です。
作り方
色の違う金属をきれいにあらいます。
きれいに洗った金属を手の油などをつけないよう気を付けながらミルフィーユのように色違いに積み重ねます。
きちんと積んだ金属を専用治具でバラバラにならないよう止め、高温の炎で金属が結合するまで炙り続けます。
ちょっと気を抜くと溶けてしまうので、一番緊張する瞬間です。
すべての金属が結合したらある程度薄くなるまで金属を温め(なます)たたくをひたすら繰り返します。
少しずつ金属が延べられていきます。
ある程度まで薄くなったら鏨(たがね)などで金属を少しづつ彫り模様を作り出していきます。
彫り下げた金属が平らになるまで叩くと模様が出始めます。
また模様をつけたいところを鏨で彫り、叩くを繰り返すことで複雑な模様ができます。
出来上がった模様は世界で一回しかできない模様となります。
出来た模様が木の目のようなので木目金と呼ばれたそうです。
1つの木目金を作るのにかなりの時間がかかり、失敗も多いので一度は廃れてしまった幻の伝統技法とも呼ばれているそうです。